自由であること『ロンドン・コーリング/Nomad Lifeを生きる』

一番辛く苦しいと感じることは何か?

こんな質問を受けた。とっさに答えられなかった。ある意味哲学的な質問にも思えるし、、、、どんな時やことが一番辛く苦しいかなぁ、、、大切な人を失った時?海外で暮らす孤独だろうか?仕事がうまくいかない時?それとも健康? はたまた金欠病?

何が一番キツく苦しいかを考えると、頭に浮かんでくるのは現在の事より将来の不安も結構多い。まだわからない将来のことを思って心配するのはただの妄想に耽っているだけとも言えない。深刻な現実は私のみではないだろうが。

元の質問に戻ると、何が一番辛く苦しいであろうか?

私にとってその答えは多分『自由がない』と感じる時がそうかもしれない。

大切な人を失った時。もうその人には会えない。会えると言う自由を失った訳だ。

海外にいて故郷を思うとき、その瞬間に彼の地には行けない。健康を害した時は、身体的な自由を失う。金欠病も然り。

以前しばらく全然畑違いの仕事をしたことがある。雇った方も地獄だったと思うが、自分の本来の力を発揮出来ないことで、自分が無能に思えてしまう事は、水を失った魚のよう。かなりしんどかった。その職場では『無視される』と言うイジメにもあった。

ボランティアではない、仕事をして賃金を得る事が目的なのだから、その場からすぐに去ると言う自由はない。今思い出しても当時の辛さは鮮烈に思い出される。

大学時代に、その頃はごく少数だった日本人留学生達から『無視される』イジメにあった事があるが、大学という場所で一部の人たちからだけ『無視される』のは気持ちの良いものではないが、それほど耐えられないことでもなかった。それは他に行く自由があったから救われたのだ。

でも狭い環境で他に行く選択の自由がない場合は辛く苦しい。

もちろんこの自由という言葉は幅広いので、誤解も生じやすいと思う。

欲しいおもちゃを買ってもらえなくて地団駄踏んで泣きわめく子供のようなワガママも、自分の思い通りに事が進まない、自分の自由にいかない、と言えなくもないからだ。

でも私がここで言っていることは『ワガママ的自由』のお話ではない事を付け加えておこう。

そして世の中には政治的な理由や他の様々な理由から自由を剥奪される人たちがどれだけ居るか? 彼らの苦しみは私の個人的な『自由のなさ』を感じる苦しさなど足元にも及ばないことは想像に難くない。

Photo by Sanorui&NK

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